12月はソラリス

コンテンツサービス事業部の前田です。

Eテレの『100分で名著』という番組で『ソラリス』をとりあげているのを知り、
「シブい!」とうなりました。

何年も前に『ソラリス』を読んだのですが、
その時、「なんじゃこりゃ」とクラクラきました。

スタニスワフ・レムというポーランドの作家が書いた小説です。
ざっくり説明すると、宇宙ステーション内で、記憶の中の人が実体化する物語です。

この物語、登場人物の目の前に、死別した人が目の前に現れる、
実体化しているので幽霊ではない。
しかも、自分の記憶が元になっているので、いわゆるコピーにすぎず、
さらに、自分の願望も反映されている。

まったく同じだけど、別人なのです。

主人公の場合は、死別した妻に遭遇します。

さあどうする、という難しい決断を迫られる展開になりますが、
実は「ソラリス」を読んでもっとインパクトがあったのは、
謎がまったく解明されない、ということです。

ソラリスというのは惑星の名前です。
表面をおおう海はどうやら知性を持っているらしいけど、
人間が考える生命の概念を超えているし、
やることがまったく意味不明なのです。

なんで人間の意識をさぐってコピーをつくるんだ、と。

人間が考えるロジックで理解できない存在がある、ということみたいです。

いつか読み返すかもしれませんが、
とうぶん先でしょう。

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