男はつらいよ~お帰り寅さん~ を観て

コンテンツサービス事業部の後藤です。先日アマゾンプライムで「男はつらいよ~お帰り寅さん」を観ました。(アニメばかりじゃないんですよww)私は満男が主人公的になってからはあまり見た覚えがないのですが、今回の最新作は久々に泣けましたねぇ。懐かしいシーンをつなげ合わせた作品で、評判は分かれたようですが、やっぱりいい!寅さんシリーズのものの考え方は日本古来の「道」が感じられます。思いやりと嘘も方便の微妙な絡み合いが人情喜劇の根底にあります。自分の伝えたい気持ちをグッと堪えて、相手の気持ちを思い図って、外から見ていると何事も起こらなかったような日常の出来事に、登場人物の心の葛藤が溢れています。

お帰り寅さん・・・

なんでもはっきり伝えるという西洋式のコミュニケーションも大事かもしれませんが、この「みなまで言うな」という文化の方が、私にはしっくりきます。共通の価値観、常識、お互いの理解、これらがあれば、それほど言葉は要らなくなります。久々に観た寅さんで思いだしました。まぁ、若いころはこの「常識」が大嫌いだったのですが・・(笑)

このメンツ見るだけで泣けてきます・・

我が家は葛飾の出身だったので、寅さんはTVで放映されると家族全員で観ていました。昭和の団欒風景ですね。もう出演してる俳優さんもマドンナ女優さんも最高でしたが、やっぱり寅さん・渥美清の存在感ですね。風来坊になるつもりはなかったけど、寅さんの生き方にはずっと憧れていました。惚れた女と家庭を持って落ち着くことと、不安定だが気ままな旅稼業を続けることを天秤にかけて、最後は結局「フラれる」形で旅に出てしまう・・。

口上も啖呵も最高でした。

そう、やっぱり寅さんはひとところに落ち着いていてはいけない。何事にも縛られない(実際は人間関係をとても大切にしているのでしがらみは多いはず)生き方の中で、時々浮世に現れて、騒動を起こしながら何か大切なものをいつも残していってくれたのでしょう。満男に寅さんのDNAが伝わっていることを感じて、余計に泣けてきました。でも寅さんのような存在感のある人物には成れないでしょう。満男には家庭も社会的な地位もありますからね。何も持たない断捨離人生、昭和が遠くなった今、もう不可能な生き方なのでしょうか。

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