コンテンツサービス事業部の後藤です。先日久しぶりにアマゾンプライムでAKIRAを観ました。子供を道連れにしました。(笑) 最近のアニメは現状を解説してすぐに内容に入っていく傾向があるということは前に書きましたが、今回はそれを裏付ける形になりました。
大友克洋の作品はちょうど中学から高校にかけて、どっぷりハマった友人からいろいろ借りて読みました。その中でも超大作がAKIRAだったわけですが、私は漫画で先に読んでいました。それで、映画が公開されて確かTVで観たか、レンタルビデオで借りてきたんだと思いますが、観ました。当時セリフに合わせた口の動きを取り入れたということでかなり話題になっていたと記憶しています。いろいろと入り組んだ複雑なストーリーでしたが、果たして、この内容を子供は飽きずに見続けられるのだろうか?これが一番の疑問でした。
結果から言いますと、完観劇(?)しました。プロローグのところで、彼が口にした言葉が「あれ?説明がないな・・・?」でした。AKIRAは2019年の東京が舞台で描かれていますが、いきなりいろいろな出来事が起こり、その関連性についても何も説明がありません。つまり、昔からある「伏線の連続」なわけです。伏線に説明は野暮ってものですよね(笑)そんな感じでストーリーに入っていきましたが、子供の中にも内容を追っていかないと乗り遅れる、的な印象があったようで、真剣に観ていました。
途中チラチラ横目で見てましたが、いつもなら飽きて携帯を取り出してイヤホンを用意するところが、ちゃんと観ていました。(笑) 観終わると、やや疲れた感じで「凄かったな・・」とつぶやいていました。物心ついてから2時間近くも集中して映画を見るのは初めてだったかもしれません。彼の中に、集中してみなければ理解できない漫画がある、という気づきがあったようです。
一応能書きをたれておきました。(笑)「映画というものは出だしからの伏線を読み取りながら状況を把握していくもので、よく見ているアニメのように説明だけでは追いつかないほどの隠された裏事情があるのだよ。」これを機に少しは考えて観る映画に興味を持ってくれるとよいと思いました。与えられた前説で、考えなくてもわかるような決まり切ったストーリーだけではつまらないですものね。
これからの若い人達には、あらゆることを自分でも考えられるようになってほしいと思います。与えられた情報について考える下地がないと、あふれる情報に飲み込まれてしまいます。何事に対しても自分の考え、解釈を持つ、ということが大切だと思いました。