一足早く秋の気配を満喫したくなり、東洋文庫ミュージアムと六義園に行ってきました。
東洋文庫では世界の翻訳本についての展示があり興味深かったです。沢山の言語が存在していたが、急速に言語の数が減っているとのこと。言語については、社会的な多様性とは逆方向に向かっているようですね。
【漢字展ー4000年の旅】と題した企画展示では、教科書でおなじみの甲骨文字が書かれた骨があり、古代の人々がこの骨を見ながら、文字を1つずつ刻んだのだ、と悠久の時間を感じました。
古代中国の科挙では、文字の綺麗さは優秀さの指標の一つとして(耳が痛い!)評価されていたとのこと。
最優秀者の回答が展示されていましたが、マス目があるかのように整然と記述された文字は端正かつ明瞭。現代訳が添えられ、文字はもちろん、回答内容も品があり、人柄が透けて見えるようで見事です。
六義園の庭園はさわやかな秋風が流れ、景勝を模した作り込み、池や小川、意図して配置された木々や石が調和していて風情があります。
庭師の方々のたゆまぬ作業と美意識に支えられているのでしょう。とにかく、素晴らしく上質でいい感じなのです。
仕事の質は、地道で小さな小さな仕事の積み重ねでしか作れないのだな…。